
車庫証明は定期的に更新する必要がない
車庫証明は、運転免許証や車検のように、一定期間ごとに更新する制度ではありません。一度取得した後も、車の使用者や住所、保管場所などに変更がなければ、定期的な更新手続きは不要です。そのため、「車庫証明の期限が切れる前に更新しなければならない」と心配する必要は基本的にありません。
ただし、車庫証明を取得したときの情報に変更が生じた場合は、状況に応じて新たな申請や変更の届出が必要です。たとえば、引っ越しによって車の使用の本拠となる住所が変わった場合や、車を買い替えた場合、家族から車を譲り受けて名義や使用場所が変わった場合などが該当します。([警察庁][1])
なお、駐車場の賃貸契約を更新しただけで、使用者、住所、保管場所の位置が変わっていなければ、通常は車庫証明を取り直す必要はありません。ただし、契約書の期間が終了している場合、今後の手続きで契約が継続していることを確認できる資料を求められることがあります。契約更新書や領収書などは保管しておくと安心です。
また、保管場所標章、いわゆる車庫証明ステッカーは2025年4月1日に廃止されました。ただし、車庫証明の申請や保管場所の届出そのものがなくなったわけではありません。ステッカーが不要になったことと、手続きが不要になったことを混同しないようにしましょう。([大阪府警察][2])
再申請や変更届が必要になる主なケース
車庫証明の「更新」と呼ばれる手続きは、実際には再申請または変更届に分かれます。どちらが必要になるかは、使用の本拠の位置が変わるかどうかで判断するとわかりやすいです。
引っ越しなどによって使用者の住所と車の使用の本拠が変わる場合は、普通車では新しい保管場所を管轄する警察署で車庫証明を申請します。車の所有者が変わり、使用の本拠も変わる場合も同様です。取得した証明書は、運輸支局で行う住所変更や名義変更などの登録手続きに使用します。
一方、住所や使用者は変わらず、月極駐車場の移動などで駐車場だけを変更した場合は、車庫証明の再申請ではなく保管場所変更届を提出します。普通車では、保管場所を変更した日から15日以内に届け出る必要があります。([大阪府警察][3])
主な判断例は次のとおりです。
・同じ住所のまま駐車場だけ変えた場合は変更届
・引っ越して住所と駐車場が変わった場合は再申請
・車を買い替えた場合は新しい車について申請
・名義変更と同時に使用の本拠が変わる場合は再申請
・駐車場契約だけ更新し、場所が同じ場合は原則手続き不要
軽自動車は、地域によって保管場所の届出が必要かどうかが異なります。普通車と同じ感覚で判断せず、使用の本拠を管轄する警察署や都道府県警察の案内を確認することが大切です。([警察庁][4])
車庫証明の手続きに必要な書類と注意点
車庫証明を再申請する場合は、一般的に自動車保管場所証明申請書、所在図と配置図、保管場所を使用できることを示す書類などを用意します。自分が所有する土地や建物を使用する場合は自認書、月極駐車場や家族名義の土地を使用する場合は保管場所使用承諾証明書や賃貸借契約書の写しなどが必要です。
保管場所として認められるためには、道路上ではないこと、使用の本拠から直線距離で2キロメートル以内であること、車全体を収容できること、道路から支障なく出入りできること、使用する権利があることなどの条件を満たさなければなりません。駐車区画が車の大きさに合わない場合や、契約者名と申請者名が異なる場合は、確認や追加書類が必要になることがあります。([警察庁][1])
手続き前には、次の点を確認しましょう。
・申請先となる警察署の管轄
・住所変更を伴うか、駐車場だけの変更か
・駐車場の契約期間と使用開始日
・車の全長、全幅と駐車区画の寸法
・必要書類、受付方法、交付までの日数
必要書類や受付方法は都道府県によって異なる場合があります。書類の不足や記載ミスがあると再提出になるため、提出前に管轄警察署の案内を確認することが大切です。車庫証明は定期更新ではなく、変更が生じたときに正しい手続きを行う制度だと理解しておけば、迷わず対応できます。
